ちょうど、今から一年ほど前のこと。
地元の難関私立合格に向け、すでに受験勉強を始めていた次男が、突然、とんでもないことを言い出しました。

「灘高校に行きたい」と。




灘高校と言えば、偏差値78。
東の開成高校に対して西の雄。
東大理3の合格実績に関して言えば、間違いなく日本一。



以前記事にしたように、それはそれは無謀としか言えない目標。
学力的にはもちろん、九州に住む庶民にとって、神戸で下宿暮らしをさせるなんて、経済的にも無理な話。

彼の志の高さは素晴らしいと思う。
でも。
このまま奇跡が起こって、万が一にも合格したとしても、実際に入学するのは無理。
何しろ、東京への進学を目指す長男の生活費の確保が、我が家にとってまず優先課題なのだ。

そう諭して、彼も現実を理解してくれたようで、入学できないのは仕方がない、でもとにかくチャレンジだけはしたいのだと。

・・・うんわかった。

しかし受験するにも、受験料だけならともかく、新幹線で神戸に行って、ホテルに泊まって、親も付き添って・・・となると、結構な出費。
ざっと見繕って10万円くらい?
入学する可能性ゼロの高校のために?
普通はありえない。

ところが彼の通う塾では、Nクラスというトップオブザトップのクラスが存在する。
数回の模試で平均して高得点が取れる有望株を、ピックアップする。
そのクラスに入れば、灘高校の受験に際し、格安で引率してくれると言う噂。
(同時にその合格実績は、塾にとって最高の広告となる。)

ようしわかった。
じゃあまず、そのクラスに入ってからの話だな。

それが確か、3年生の夏ごろの話。
その直後、秋の判定で、次男は男を見せた。
見事、トップオブザトップ、Nクラスのしんがりに滑り込んだのです。

それから数か月。

通常の塾の授業に加え、灘高校特別授業にも参加。
本命A高校と灘高校、どちらの勉強も必死になって取り組んでいた。
冬期講習が終わるまでには10年分の過去問を解き終えた。
直前の灘校模試では、ギリギリ、繰上合格の点数を取った。

3学期に入り、次々と腕試し校に合格し、そして念願の本命A校にも合格。
満を持して、その最高峰へ向け、塾の猛者たちと一緒に出発。
あのSくんも一緒に。

試験は二日間。
全力を尽くした、と思う。





・・・長くなったので、続きます!



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