後期に入ると、術後の体調もだいぶよくなり、よく友達に会ったり、
お買物に行ったりしていました。
傷はまだ生生しいものでしたが、痛みもなく、
おなかの赤ちゃんも動くのがよくわかって、
ようやく今ごろ妊婦の実感が湧いてきました。

後期に入ると、また2週間後の検診になります。
毎回尿検査があるのですが、そのころからときどきタンパクと糖が出ていました。
血圧は普通でしたが、手足が少しむくんでいます。
指輪が抜けにくくなってきました。
手術の後しばらく家でごろごろしていたので、体重も急に増えました。
健診に行くたび、体重を注意され、食生活にも気をつけるように言われました。
塩分と糖分を控えなければいけないので、
お醤油を減塩のものに変え、塩も塩分控えめの塩に変え、
砂糖も人口甘味料(本当は良くないらしい)にしました。

歩くように言われたので、しょっちゅうでかけていました。
友達と会ったり、車を運転したり、デパートに行ったり…。
歩いていたら、若い女の子から、
「わーっ!!何ヶ月ですか?触らせてください!」と言われたことも。

9ヶ月をすぎ、もうすぐ臨月、という頃でした。
再びショッキングな出来事が。
数回の尿検査を経て、先生のこの一言でした。

妊娠中毒症です。」

ガーン…。これはかなりショックでした。
妊娠中毒症なんて、なんだかよくわからない、恐ろしい病名です。
たま○クラブなどで、名前は知っていましたが、いまいちどんな病気かわからない。
妊娠百科などを読んでみると、「むくみ」「尿タンパク」「高血圧」の症状のうち、
2つ以上出ると「妊娠中毒症」と診断され、母体に非常に負担がかかっているため、
ひどい場合は即入院で絶対安静、早めに帝王切開出産するらしいのです。

あまりにもショックで、友達にメールだしまくり。
返事をくれた一人が、
「私の知り合いは、昏睡状態におちいって、命がやばかったよ」と。
おーい、そんなこと言うかな、こんな私に…。

幸い、血圧は正常だったので、普通に日常生活は送ることができました。
でも、朝は手が握れないほどむくみ、寝ているときには、
ふくらはぎがこむら返りを起こすことが多かった。
これがもう痛いのなんの。声が出ないんです。まあ筋腫よりはましだけど。
尿糖もあいかわらずプラスでした。

この時期辛かったのは食事。一日1600kcal、塩分は7g以下に制限され、
しかも赤ちゃんのために、ビタミンとか良質のたんぱく質とか、
栄養はきちんと確保しないといけない。
カロリー計算のため、成人病とかダイエットとかのお料理本を買ってきて、
毎回ノートに献立を書き、材料の重さを量って、カロリーと塩分を計算してました。
朝、昼、晩…。
出産まで、3週間くらいだったかなあ。結構大変でした。

でも、これを徹底したことで、
健康な食事っていうのに、少し目覚めたような気がする。
一日に必要な野菜、たんぱく質、糖分の量、塩分や油分を控えるコツ、
そういうのが少しは身に付いたことは、
これから家族の健康を支える食事を作る上で、
かなりプラスになるのではないか、と思っています。

このころは、体調の変化もいろいろでした。
おなかがかなり大きくなったことで、胃が圧迫されるらしく、
喉の奥のほうが、胃液でひりひりと焼けるような感じがします。
お水を飲んでも、ご飯を食べても、すぐにまたひりひり。
これがすごく気持ち悪い。
胃薬を出してもらったけど、いまいち効かない。

おなかの重みも最高潮で、夜寝苦しいの何の。
シムスの体位とかいうのがあって、寝る時はその姿勢をとるといい、
と聞いてから、毎晩やってみたけど全然眠れない。
後から考えたら右と左を間違えていた私。そりゃ眠れんわ。

それに、夏になったからかもしれないけど、
おなかや太ももがめちゃくちゃ痒くなりました。
あと、手とか指とかも。湿疹みたいになってしまって。
我慢していたんだけど、うとうとしているときにかいてしまって、
かいたところだけがきれいに妊娠線になってしまいました。
これまで一本も妊娠線作らないでお手入れしてきたのに…。水の泡。

胎動も絶好調で、不意にあちこちけられるので、
よく「うっ」となってました。ほんと、激しかった。

そうこうしているうちに、予定帝王切開のため、出産予定日が決定されました。
本来の予定日より、10日ほど早い、6月20日です。
なんだか不思議、誕生日を赤ちゃんじゃなくて、こっちが決めるなんて。

前日からの入院になります。
必要なものをバッグにつめながら、名前はどうしようかなあと悩み、
まだ見ぬ我が子と会えるのを、どきどきしながら待っていました。